ディズニーは、ちゃんと儲かっている。
売上は過去最高、それでも株価はこの3ヶ月で約1兆円分が消えた。
スキャンダルもない。業績もいい。開発も進んでいる。それでも売られる。
オリエンタルランドは、「毎回100点を期待される優等生」のような存在だ。
90点でも十分すごいのに、「今回は少し残念だったね」と言われてしまう。
じゃあ、この株を今、どうする?
買うのか、それとも見送るのか。
3年前に自分が書いたブログを思い出した。
「ディズニーランドは3年間閉園しても潰れない!?」というあの記事。
(下に貼っておきます)
あのときの結論はシンプルで、運営会社であるオリエンタルランドは、とにかくキャッシュリッチだという話だった。現預金は数千億円、ほぼ無借金。コロナで長期閉園してもびくともしなかった。夢の国というより、財務が鉄壁の会社。だから株価も大崩れしなかったし、「潰れない」という安心感そのものが評価されていた。
この見方は、今でも間違っていないと思う。むしろ、あのコロナ禍で完全に証明された。でも今、株価を見ていると違和感がある。業績はいい。売上も過去最高レベル。それなのに株価は下がっている。もうね、暴落よ。
じゃあ実際、何が起きているのか。感覚ではなく、数字で見ていく。
オリエンタルランドの直近決算は、売上約6,000億円規模と過去最高圏。コロナ前(2019年:約5,200億円)と比べても、しっかり成長している。一方で営業利益は約1,600億円前後。これも高水準ではあるけれど、市場が期待していた“もっと上”には届かなかった。
理由はシンプルで、コストの増加。人件費、光熱費、そして大型投資の負担。特にファンタジースプリングスは総投資額3,000億円超と言われていて、これが今後じわじわ利益を圧迫していく構造になっている。
さらに大きかったのが「見通し」。会社が出した来期ガイダンスは、売上こそ伸びるものの、利益成長はかなり穏やか。つまりマーケットから見ると、売上は伸びている。でも利益はそこまで伸びない、しかも今後も投資コストは続く、というストーリーになる。
もともとオリエンタルランドは、かなり高い期待で買われていた。ピーク時のPERは60倍近い水準。普通の企業なら20倍前後なので、“夢込み”の価格だった。だから今回の決算で、「思ったより成長しないかも」と見えた瞬間に、そのプレミアムが一気に剥がれたと考えるのが自然だと思う。
この3ヶ月で、オリエンタルランドから消えた時価総額は約1兆円。優待も人気だし、個人投資家も多い銘柄だから、体感的にも民間のインパクトは大きいはず。
暴落の理由は、実はそこまで明確にあるわけじゃない。言い換えるなら、3年前と見られ方が変わっただけ。当時は「潰れないこと」が価値だった。でも今はそれは当たり前。その先、「どれだけ成長できるのか」が問われている?
そしてここで効いてくるのが、あの“キャッシュリッチ体質”。当時は強みとして語ったけど、裏返すと、投資し続けないと成長できない会社でもある。ファンタジースプリングス、スペースマウンテン再開発、継続的な設備投資。全部スケールが大きい。キャッシュがあるからできる。でもその分、コストも重い。売上は伸びているのに、利益の伸びが思ったより強くならない理由はここにあるのかもしれない。
さらに、ここ数年でビジネスモデルも変わっている。チケット値上げ、DPA、有料体験、ホテル価格の上昇。いわゆる「少人数から深く取るモデル」。企業としては合理的だけど、「これ以上まだ取れるのか?」というラインに近づいているようにも見える。人数が大きく増えない中で、単価頼みの成長には限界があるかもしれない。
実際に先月、12人でシーに行って感じたのは、“価格の高さ”よりも“構造の変化”。DPAは1枚2,000円前後、それをパスポートとは別に一人2枚~3枚買う。1日中スマホで状況を見ながら課金を判断する。昔のようにファストパスを取りに走る体験とはまったく違う。ワクワクが減った、夢の国から課金の国へ。
この一般人としての「ディズニー変わったよね」が積み重なったのが、今回のじわじわとした暴落に繋がったのかも。いくら優待で行ったとしても、株主たちのこの感覚は否定できない。
おもしろいチャートを作ってみた。
オレンジのラインが日本の平均年収。
青のラインがディズニーランドのチケット価格。
3年前、私は「ディズニーランドは3年間閉園しても潰れない」と書いた。それは今でも正しい。でも今、市場が見ているのはそこじゃない。潰れないことは、もう織り込み済み。その先、どれだけ成長できるのか。
「生き残る強さ」は証明された。
じゃあ次は、「どう成長するのか」。
そこがしっかり見えない限り、私は買わないかな🙏
皆さんはどう思う?







